『風の陰陽師 一 きつね童子』 三田村信行
父を亡くした晴明は、遂に恋い焦がれた母を訪ねて、信太の森へ向かいます。
そこで得た仲間たちや、帰りに学んだ技を持って、陰陽師として修行の一歩を踏み出していき・・・というお話。
ほのぼのした気持ちになれる、安倍晴明モノの児童書です。
少年の冒険、友情、成長の物語。
まだ幼い晴明は、泣き虫で、あやかしを見ても恐怖で身がすくんでしまいます。
未来の大陰陽師の片鱗は、時折爆発する、能力だけ。
そんな晴明少年が、智徳法師に出会い、陰陽師として目覚めていきます。
有名な蘆屋道満との出会い方も上手く、とても楽しい作品でした。
真比彦・矢比彦の、悪戯子ぎつねコンビは、微笑ましさを添えてくれます。
豪快で逞しい多城丸と小枝も、よき友人となってくれるでしょう。
家族、仲間と共に育っていく、素直な晴明の心の成長が微笑ましいです。
児童書のため、ちょっと難しい用語には、注があります。
大人も子どもも楽しめる作品ですね。
結城光流『少年陰陽師 異邦の影を探しだせ』シリーズの晴明版といった感じ。
本書の晴明は、あの「たぬきじじい」の幼少期とは思えない、素直な愛らしさですがw
咲耶子の窮地を救うことで、お互い芽生える淡い恋心。
本人の自覚はないけれど、制御できぬほどの、強大な能力も同じです。
葛一族に使える赤眉は、さしずめ十二神将といったところでしょうか。
シリーズ物のようなので、続きも探して読んでいきたいです。
【2009.1.8 追記】
『風の陰陽師 二 ねむり姫』読了しました。
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