『ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺 2』 田中啓文
シリーズ2作目。
1作目の『笑酔亭梅寿謎解噺』は、タイトルにも「謎解」とある通り、事件が起きて、師匠の代わりに、竜二が謎解きをする、という形式でした。
けれども謎解きの部分は弱く、どちらかというと竜二の成長や、落語の面白さが、話の魅力だったと思います。
第2作の今回は、事件らしい事件も起きず、謎解きはあって無きが如し。
もともと謎解き要素は弱かったので、この路線への転換は、良かったと感じています。
もっと思い切って、謎解きを切ってしまい、竜二の成長物語にシフトしてもいいかな、と思うくらいです。
見る人が見れば、才能がある竜二なのですが、なかなか思うように落語が進みません。
せっかくのO-1グランプリも、東京勢に惨敗。
挙句の果てに、破門騒ぎまで飛び出して・・・という展開。
今回も、師匠の梅寿の破天荒ぶりが、半端ないです。
稽古をつけてくれないのも、相変わらず。
その中で、竜二が良く堪え、そして自分に足りないものを、一生懸命と模索していきます。
異端児と見られがちな竜二ですが、古典落語への一生懸命な取り組み方が、読んでいて面白く、また応援したくなるところなのです。
このシリーズは、1話につき、一つの落語の噺が取り上げられています。
最初に要点があるし、同じ素人の竜二の目線で取り組んでいくので、落語を知らない人でも充分楽しめます。
前回は上方落語だけだったのが、江戸落語も巻き込み。
漫才やコントの世界までも、取り込んでいきます。
落語家も、漫才師も、みんな笑いにひた向きで、その道を極めようと頑張っている。
竜二と同じく、笑いに真摯で、やっぱり頑張って欲しいと思います。
【2008.9.22 追記】
『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』読了しました。
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