『読み違え源氏物語』 清水義範
葵上の日記風にして、綴っていったり。
典侍の昔語り風にしたり。
角度を変えて『源氏物語』を楽しむ本です。
意表をついた面白さだったのが、冒頭の「夕顔殺人事件」。
『源氏物語』は名作ミステリーである、とのたまう千原。
「夕顔」の死の真相を、推理小説として読み解いてゆく、というものです。
ミステリと『源氏物語』、両方を笑いにしてしまっていて、面白かったです。
朧月夜が「月子」。
弘徽殿女御が「弘子」。
というように、現代風に置き換えて「読み違え」しているパスティーシュもあります。
この現代モノは、日本とアメリカというように舞台を変えつつも、いくつか続きます。
ワンパターンだったので、やや飽き気味でした。
もっといろんなパターンを見せてくれたらいいのに、と思ってしまいます。
田辺聖子著『私本・源氏物語』を、ユーモアと楽しめる人にはお薦めです。
『源氏物語』を冒涜している、と感じてしまう方には、薦められないです。
人物名を変えている章も多く、原作では誰のことか、正式名称が登場しない章も多くあります。
ストーリーと人物名を把握していないと、充分に楽しめないかもしれません。
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