『チーム・バチスタの栄光』 海堂尊
第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作に、加筆したもの。
ドラマ「医龍」の影響で、バチスタ手術に興味が湧いていたこともあり、読んでみました。
平均術死率40%という難しい「バチスタ手術」で、30例連続成功を成し遂げた、桐生助教授の医療チーム。
ところが、立て続けに3例の失敗。
これは医療事故なのか、はたまた他に要因があるのか...。
病院長命令を受けた、田口の調査が始まります。
デビュー作にしては、ハイレベルな仕上がりですね。
出世街道にそっぽを向き、自分の領域を守ってきた、一介の講師に過ぎない田口。
門外漢な外科、しかもやっかいな調査を行わなければならない、田口の心のつぶやきの挟み方とか。
聞き取り調査を進めていく中で、チーム・バチスタのメンバーのキャラを浮かび上がらせる描写とか。
なかなか文章が上手くて、どんどんと読ませてくれます。
メインとなるバチスタ手術関連だけでなく、田口の担当する愚痴外来、もとい不定愁訴外来も上手く話しに絡めていて、医療に関する描写も深いです。
さらに第2部になると、新たな登場人物・白鳥が現れ、事態はあわただしく展開していきます。
この白鳥、変人で常識の枠には入りきらず、行く先々で引っ掻き回しては、いつのまにか真実を得ていくというキャラクター。
相手を怒らせずにはいられないその言動は、調査のための手法なのか、天性なのか、掴みきれません。
このキャラクターは、奥田英朗の伊良部先生に似たものを感じるのですが、伊良部先生ほどの魅力までは昇華し切れていません。
そこがあと一歩、惜しいところでした。
白鳥をもう少しブラッシュアップできたら、第2部以降のわくわく感が、更に増したのではないかと思います。
それからミステリ的には、真相に意外性が欲しかったですね。
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コメント
こんにちは。
この本、『文学賞メッタ斬り!リターンズ』での評価を読んで興味を持ったので図書館に予約したのですが、現在200人待ちです…(泣)
今年中に読めるかどうかちょっと心配です^^;
投稿: tako | 2007.01.19 23:32
【takoさんへ】
こんばんは。
>現在200人待ちです…(泣)
ううっ、待ち遠しいですねぇ。
私もかなり待っての到着でした[涙]
『このミス』でも触れられていましたが、
結構売れたみたいですし、話題の本なんですね。
投稿: KOROPPY | 2007.01.20 18:40