『すきまのおともだちたち』 江國香織
メルヘンのようで、切なくなるような大人っぽいエピソードも含んでいる。
そんな『ホテルカクタス』のような作品を期待しながら読みました。
本人の意思とは無関係に、突然滑り落ちるすきまの世界。
辿り着いた旅人は、"お客さん"としてもてなされ、時が経つとまた元の世界へと戻っていく。
ファンタジックな設定といい、すきまに暮らす不思議な"女の子"や喋る"お皿"といい、期待通りのメルヘン世界でした。
「そういうものでしょう?」という物事の真理を突く"女の子"の口癖といい、年相応の知識を持ち、感情表現が少し素直じゃない"お皿"の口ぶりといい、微笑ましい住人たちばかり。
悪意とか敵意とかいうマイナスの感情がまったくない、ほんわかする世界です。
現実世界で主人公は年を重ねるけれども、すきまの"女の子"は永遠に9歳のまま。
時の経たないネバーランドでは常に「今の思い出」しかなく、「過去の思い出」を持つ主人公との、微妙なすれ違いがちょっぴり切なかったり。
淡々と進み、劇的な展開は何もないですが、全体がふんわりと優しい一冊でした。
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コメント
こんにちは。
江國香織さん、淡々と綴りますけれど、世界に引き込むのは、力ずくの筆力ですよねf(^_^;)
メルヘンもドロドロの恋愛も、この作家なら好きです。
>全体がふんわりと優しい一冊でした。
ほんとうに、そうですね♪
投稿 柴成 | 2006.05.31 21:46
【柴成さん】
こんにちは。
>江國香織さん、淡々と綴りますけれど、世界に引き込むのは、力ずくの筆力ですよねf(^_^;)
今回の女の子の「そういうものでしょう?」という台詞など、
作品世界の設定が既定の事実のような、
当然のような気持ちにさせられますねw
>メルヘンもドロドロの恋愛も、この作家なら好きです。
ドロドロ恋愛モノは読んでないのですが、
彼女のメルヘン作品に魅かれています。
『ホテルカクタス』の味わいが何ともよかったので。
柴成さんおすすめの作品、ありますか[?]
投稿 KOROPPY | 2006.06.01 10:25